5万円で、ギタリスト人生を始めよう。 / ギター歴8年の筆者が厳選した16個の買うべきものリスト

これからギターを始めたいというひとが、自分の周りに一定数いる。お金や時間に少し余裕ができた時に、「ギターでもやってみるか」という思いになるのだろう。
これは1アマチュアギタリストとして嬉しいことなので、こういうことがあるたびに全力でアドバイスをするのだけれど、それを何度か繰り返すうちに『始めたいけどなんとなく面倒で始められない』『何を買えばいいかよくわからない』というひとが、自分の周り以外にも結構いるんじゃないかと思うようになった。
自分は曲がりなりにもギターを始めてから8年ほど続けている。上達のスピードや才能はさておき、ギターを8年間楽しく続けている。
今回は、このギター歴8年の私が、これからギターを始めたいという人向けに、5万円でギターを始めるためのアイテム選びを紹介しようと思う。
日本の騒音に厳しい住宅環境を鑑みて、『アンプで大音量を流さなくても練習できる』を実現できるアイテムを揃えた。
また、用語等について易しめにざっくりと解説を入れながら進めるので、もしかすると冗長に感じられる方もいるかもしれない。
「何を買えばいいかぜんぜんわからない」という人でもわかるように書いていくつもりなので、参考になれば幸いだ。
(これまでブログでは本文を敬体で記すことが多かったけれど、この記事では試験的に常体で記していこうと思う。)
カイノオトと申します。普段はボーカロイドでの作詞作曲をしています。
Contents
ずばり、5万円で買うべきものリスト

早速だが、何を買えばつまずくことなくギターを始められるか、ここに一気に示そう。なお、右に示す値段は概算である。
若干値段が変動することはあると思うが、できる限り5万円でおつりがくる範囲内で選定した。
必須アイテム
買うもの | 値段(円) | |
---|---|---|
1. | ギター本体 | 30,000 |
2. | ピック(弦をはじくためのもの。複数個セット) | 1,000 |
3. | アンプ(ヘッドフォンアンプ) | 4,000 |
4. | チューナー(クリップ式) | 1,500 |
5. | シールド(ギターとアンプをつなぐ線) | 2,000 |
6. | Auxケーブル(曲を流しながら練習するための線) | 500 |
7. | ストラップ(立って演奏するためのもの) | 1,000 |
8. | カポタスト(ギターに取り付けていろんな曲に対応させる便利グッズ。調を変える道具。) | 2,000 |
9. | ギタースタンド | 1,500 |
10. | クロス(布。弦とボディを拭く。) | 500 |
合計 | 44,000 |
この表をざっくり説明すると、
5万円用意して、
ギター本体を3万円で購入し、
残りの2万円でギターを快適に練習するために必要な付属品を買おう
ということになる。
上記の10アイテムがあると、ひとまずギターを快適に始めることができると思う。極力出費を抑えてさっくりと始めたい方には、上記の10アイテムの購入をおすすめしたい。
加えて、
・弦が切れた時用
・ギターの手入れ用
に、以下の6アイテムを買うと、より盤石の体制を整えることができる。
追加アイテム(初めはなくてもよいが、ほぼ必須)
買うもの | 値段(円) | |
---|---|---|
11. | 替えの弦 | 900 |
12. | ニッパー(百均のもので十分) | 100 |
13. | ポリッシュ(ギターのボディを綺麗に掃除する) | 1,000 |
14. | フィンガーイーズ(弦のサビ抑制+手指の滑りを良くして弾きやすくする) | 1,000 |
15. | 接点復活剤(ギターシールドを挿すジャックに吹くと、ホコリが飛んでトラブルを解決できることがある) | 1,000 |
16. | レモンオイル(ギターの指板(木)に塗って汚れ落とし+保湿) | 1,000 |
合計 | 5,000 | |
必須アイテム10個+追加アイテム6個 | 49,000 |
これらの表から、ざっくり5万円で16のアイテムを揃えることができるとわかる。万歳。
しかし、これだけだと「こんなの机上の空論で、実際はもっとお金がかかるんじゃないか!?」と思われかねない。
そこで、具体的にどんなメーカーのどんなものを買えば5万円に抑えられるのかを示した表がこちら。
必須アイテム10個
購入品の例(2020年7月執筆時点での価格)
41371円で、ギター本体を含む10の必須アイテムを揃えることができた。筆者はすでにこれらのグッズやこれらの類似品を持っているが、それでも、こういうガジェットというかツールを探す過程は、どこかワクワクするものがある。
なお、概算時は44,000円だったので、見積もりよりも安く揃えられている。
続いて、追加アイテム6つについても、具体的にどんなメーカーのどんなものを買えば5万円に抑えられるのかを軽くまとめていく。
追加アイテム6個
購入品の例(2020年7月執筆時点での価格)
なんと、47,862円で収まった。万歳。
5万円以下で、無事ギター用品を16個買えることがわかった。
ニッパーについては百均のモノを買う想定からグレードをあげて(少し欲張って)、ニッパー兼ストリングスワインダーという便利グッズを買う想定で計算してみた。
それでもなお47,862円なので、百均のニッパーを買うことにした場合は45,000円くらいで全アイテムを揃えることができる。自分もギターを始めたくなってきた。
さてこれから、これら16の購入品目について、どういうものを選べばいいか具体的に説明していく。ギターを始める上で参考になる考え方も各所にちりばめながら書くので、読み進めていただけると幸いだ。
ギター本体 (スクワイヤーかエピフォンがおすすめ)

ギターの形・種類・機種は無限にある。自分が今パッと思いつくだけでも、
・ストラトキャスター
・テレキャスター
・レスポール
・ムスタング
・SG
・フライングV
・ジャズマスター
・ジャガー
・モズライト
・セミアコースティックギター(ES-335、シンラインなど)
・フルアコースティックギター(カジノなど)
・エクスプローラー
・ZO-3
こんなにある。そこで、以下に自分のおすすめを4つ紹介しようと思う。
その前に、少し、ギターの値段や買い方についての豆知識を記す。
・・・
ちなみに、ギターは色や形が気に入れば基本的になんでも良い。見た目が良いとテンションが上がり、ギターを触る時間も自然と増える。
(自分は青色が好きだったので、最初に買ったギターは青いボディの3万円くらいのアコースティックギターだった。)
(好きなアーティストについて「〇〇 使用ギター」と検索すると、どんなギターを使っているかだいたいわかる。それに近い形や色のギターを買うと、そのアーティストと近い音で演奏したいと思ったときに便利だったりするし、何より気分が上がる。もちろん、好きなアーティストがアコギを使っているならあなたも同様にアコギを買ったほうがいい、と言える。)
ただ、流石に低額すぎると、品質が低くて弾きにくかったり手に金属部品が引っかかったりしてモチベ低下に繋がってしまう。
そのため、自分が知人にギター購入を勧める時は、
「本体3万円くらい+付属品は必要なものを個別に揃える」ことを強く勧めている。経験上、本体の価格のみで3万円くらいするものは、ギターを始めてからギターの扱いに慣れるまでずっと弾いていられる”良い品質”であることが多い。
逆に、本体のみで1万円くらいだったり、本体とグッズのセット(いわゆる初心者セット)で2万円だったりと「安すぎるもの」だと、弾き心地が悪くてストレスを感じたり、部品が壊れてしまったりしやすい傾向にあると思う。
(特に、セットで売られているものは、
楽器メーカーや各メーカーが売りたいものをガッとまとめてある=要らないものやそのメーカーが得意でない製品も入っている可能性がある
ので、この記事では有名メーカー、実績のあるメーカーのグッズを個別に購入することを勧めている。)
実際に、自分の中学来からの友人が、最初のギターとして激安の初心者セットを購入した際に、購入して数ヶ月で重要パーツのペグ(弦を巻き取る部品)が自然故障してしまったことがある。それを自力で治そうとすると、結構な手間と時間とお金がかかってしまう。友人は頑張ってペンチでペグを動かしていたような淡い記憶がある。
例えるなら、
イヤホンだと5,000円くらいが「ある程度いい音」を追求できるラインだと思うのだが、
ギターだとその「ある程度弾きやすくていいギター」のラインが30,000円くらいにある、と思っていただくとわかりやすいかもしれない。
自分の所感だと、ざっくり
30,000円・・・最初は十分
50,000円・・・まぁまぁ良い
80,000円・・・結構良い
15,0000円以上・・・プロでも使っているレベル
といった印象。車や家に比べたら安い。
でも、世の中には車や家に匹敵する高級ギター、ビンテージギターもある。ギターの世界は趣深い。
スクワイヤー(Squire by Fender)のおすすめ
スクワイヤー(Squire)は、フェンダー(Fender)というメーカーの所有するブランドの1つである。
いろんな楽器メーカーが昔から現在に至るまでコピーモデルを生産・販売している「ストラトキャスター」「テレキャスター」という種類のギターがあるのだが、
Fenderは、それら代表的なギターを1から開発した、歴史的ギターメーカーだ。真に「ストラトキャスター」「テレキャスター」を名乗れるのはフェンダー(とスクワイヤー)だけで、他のメーカーは「ストラトキャスターモデル」「テレキャスターモデル」と名乗ることが多い。つまるところ、フェンダーが本家本元なのだ。
きっと、このフォルムを見たことがあるひとはたくさんいると思う。


この有名メーカー「Fender」の所有するブランドの一つが、ここでおすすめする「Squire(スクワイヤー)」である。フェンダーブランドに比べて安価な傾向にあるので、初心者でも購入しやすい。
たくさんあるギターメーカーの中でも、スクワイヤーやフェンダーといった老舗メーカーは「商品に対しての信頼性」が高い。
迷ったらスクワイヤーを買っていいと、断言できる。
実際に筆者も、スクワイヤーの青色のストラトキャスター(当時2万円で購入し、のちに3万円に値上がりした)を所有している。
弾きやすいし、高いギターと比べても遜色ない音が出るので、とても気に入っている。(ギターには個体差があるので一概には言えないが…)
おすすめは、先ほどあげたストラトキャスターとテレキャスターの二機種だ。日本では、ナンバーガール、UNISON SQUARE GARDEN、ヒトリエ、凛として時雨、などのバンドが、テレキャスター、ストラトキャスターを使用している。
が、正直、使用アーティストは無限にいるといっていいほど有名なモデルなので、気になった方は是非ご自分で「〇〇 使用ギター」で調べてみてほしい。


見た目が気に入った方や、自分の好きなアーティストが使用している方、
楽器店で実際に触ってみてピンと来た方、をチョイスするとよいだろう。
ちなみに自分は、東京の楽器店で一目惚れして購入したフェンダーの白いストラトキャスターを、今でも愛用している。
エピフォンのおすすめ
エピフォン(Epiphone)は、ギブソン(Gibson)社傘下のギターブランドである。
いろんな楽器メーカーが昔から現在に至るまでコピーモデルを生産・販売している「レスポール」という種類のギターがあるのだが、
Gibsonは、それら代表的なギターを1から開発した、歴史的ギターメーカーだ。真に「レスポール」を名乗れるのはギブソン(とエピフォン)だけで、他のメーカーは「レスポールモデル」と名乗ることが多い。つまるところ、フェンダーが本家本元なのだ。
きっと、このフォルムを見たことがあるひとはたくさんいると思う。

この有名メーカー「Gibson」の所有するブランドの一つが、ここでおすすめする「Epiphone(エピフォン)」である。ギブソンブランドに比べて安価な傾向にあるので、初心者でも購入しやすい。
(なお、エピフォンは元々は独立した1メーカーだったらしく、ギブソン傘下になるまでには紆余曲折あったらしいのだが、そこに触れ始めるとキリがないので、ギターブランドに詳しい諸兄においてはどうか、見逃してほしい…。)
たくさんあるギターメーカーの中でも、エピフォンやギブソンといった老舗メーカーは「商品に対しての信頼性」が高い。
迷ったらエピフォンを買っていいと、断言できる。
実際に自分の友人は、エピフォンの「SG」というギターを購入して5年ほどずっと使っていた。5年愛用するに足るギターであると言えよう。
おすすめは、先ほどあげたレスポールという機種だ。

レスポールは、ストラトキャスター等に比べて、激しく歪(ひず)んだ音を作るのに向く特徴がある。日本のバンドでは、WANIMA、ELLEGARDEN、放課後ティータイム、等が、レスポールを使用している。
が、正直、使用アーティストは無限にいるといっていいほど有名なモデルなので、気になった方は是非ご自分で「〇〇 使用ギター」で調べてみてほしい。
ちなみに自分は、フジゲンという日本メーカーの作ったレスポールモデル(購入当時8万円くらい)を所有していて、今でも愛用している。
手が小さい人に – ムスタングというギターをおすすめ
フェンダーの開発したギターに「ムスタング」というものがある。

このギターは、ざっくり説明すると、
「手の小さな女性やこどもをターゲットに開発された、ネック(主に左手で握る部分)を短め・細めに設計されたギター」だ。
「ショートスケール」という、ストラトキャスターやテレキャスターに比べて短めのネックが採用されていて、ネックの横幅も他機種に比べて細めなため、
『手の大きさに関わらず握り込みやすい』という特長を持っている。
「手の小さな女性やこどもをターゲットに」と前述したが、
ムスタングは、女性やこどもに限らず老若男女だれでも愛用できる名機である。Char氏、HYDE氏、放課後ティータイム、等が使用している。
おすすめは以下。

自分はまだムスタングを所有していないが、いつか購入したいという願望がある。自分の敬愛するギタリスト中野梓氏も、ムスタングを使用している。
ピック (弦をはじくのに必要)

ピックは、ティアドロップ型とトライアングル(おにぎり)型の二種が主。材質や硬さや厚みが様々あるが、0.6~0.8ミリくらいのものを買うととりあえず問題ないと思う。
最初は好みのものがどういうものかわからないので、上記のような、いろんなピックがセットになったものを購入するのがおすすめ。
筆者は好みのピック(Fenderの0.71mmのもの)に出会うまでに、最低でも50枚以上はピックを買ったと思う。好みも日々移り変わっていくので、色々と持っておくとよいと思う。
アンプ (ヘッドフォンアンプ)

ギターに直接さして使うことができる。これにAuxケーブルとイヤホン(ヘッドホン)をつなぐことで、スピーカーやアンプを介さずに、イヤホン(ヘッドホン)のみで「アンプを再現した音」を出すことができる。住宅が密集している現代日本の強い味方である。
一応説明しておくと、CD等に収録されているギターの音は全て、アンプやエフェクターでいい感じに加工された音である。
これを必須アイテムに入れたのには、「いい音で練習するとやる気が出るし、弾いていて楽しい」からである。エレキギターはそのままだと小さい音しか出せない。CDで聴くような派手な音は、全てアンプやエフェクターを通して変換されたものである。(再)
そのため、ただエレキギターだけで練習しようと思っても、いい音が出ないのでやる気が出ない、ということになる。
自分もかつては、このAmplugや後述するマルチエフェクターで、後ろに好きな曲を流しながら練習していた。現在はPCを手に入れたので、PCとオーディオインタフェースとDAW(作曲用ソフト)を使って練習している。使用しているオーディオインタフェースはこちら。 https://amzn.to/2JMkRqY
ただ、全ての人がPCを持っているわけではないと思うので、この項では電池だけで動作できるAmplugを紹介した。安価でヘッドホンからいい音を出せるAmplugは、広く多くの人におすすめできる品だと思っている。自分もかつて、友人のベーシストにプレゼントしたことがある。
Amplug(ヘッドホンアンプ)か、下記のマルチエフェクター(もしくは、PCを持っている方はオーディオインタフェース)を買うことで、思いの外練習が捗ると思う。Amplugの価格は3000円〜程度。
お金に余裕がある人は – エフェクター「GT1」

簡単にいうと、上記のヘッドホンアンプの超上位互換。値段も2万円するが、それにふさわしい機能を備えている。
これは、マルチエフェクターというもので、ギターから出力された音をかっこよく味付けする機械だと思っていい。世の中のほとんどのギターの音は「エフェクター」によって味付けされていて、それらいろんなエフェクターを、デジタル技術で1台で作ってしまおうという便利な発明が「マルチエフェクター」である。
なお、1台1機能のものを「コンパクトエフェクター」という。
このGT1はとても優秀で、イヤホンヘッドホンもAUXも挿せるし、チューナー機能もついてるし、パソコンにも接続できるし、当然エフェクターとしても使える。
自分が最初に購入したエフェクターはBOSS BD-2というコンパクトエフェクターだったが、その次に購入したのはZOOM G5というマルチエフェクターだった。
現在代表的なマルチエフェクターのうちの一つがBOSS GT1なので、これを買うと永い間いろんな音で遊べると思う。
チューナー (クリップチューナー)

ギターの各弦の音程を合わせるための機械。絶対音感とかがない限り、ぜったい買った方がいい。ギターを弾く前にチューニング(音程合わせ)する癖をつけると、正しい音感が身につくのを助ける。
シールド (ギターとアンプをつなぐ線)

ギターとアンプ、ギターとエフェクター、エフェクターとアンプ、、、などをつなぐのに必要なケーブル。カナレのシールドは柔らかくて取り回しがいい。便利。
3mくらいあるととりあえず安心。ライブハウスで動き回る予定のある元気な方は、5mか10mを買うのをおすすめする。家庭なら3mで十分。1mは少し短すぎると思う。
Auxケーブル (曲を流しながら演奏する用)

ヘッドホンアンプやマルチエフェクターと音楽プレイヤーを繋いで、曲を再生しながら練習できるようにするケーブル。
ただチャカチャカと何にもつながずに練習していたら、十中八九、すぐに飽きが来る。自分がここまでギターを続けることができたのは、「曲を流しながらいい音練習できる環境」を整えていたからに他ならない。本当に。
ここでいういい音とは、「ヘッドホンアンプやマルチエフェクターなどでかっこいい加工を施した音」という意味である。AUXケーブルを買うことで、この環境を作ることができる。
ちなみに筆者は、ギターを始めた当初はアンプ+AUX、マルチエフェクター+AUXで、
近年はPC(オーディオインタフェース)に繋いで、曲を流しながら練習している。
ストラップ (立って演奏する用)

立って練習するのに必要。黒が無難。
プロでも意外と、1000円台の安めのシンプルなものを使っていたりする。ギターを目立たせるためだろうか・・・?
カポタスト (調を変える便利アイテム)

ギターのネックに取り付けて、調を変える便利アイテム。
調と言われてもよくわからないと思うのだが、カラオケで原曲の音程が高すぎたり低すぎたりした時に「キーを変える」ということをしたことがある人もいると思う。#を押すと曲の全ての音が半音上がって、♭を押すと曲の全ての音が半音下がる。
それをギターでもやってしまおうという発明が、カポタストである。
買っておいたらいつか絶対に使うことになると思う。特に弾き語りをする人はほぼ確実にお世話になる。曲のギターコードの載っているサイトなんかを見ると、「capo-2」などと書いてあることがあるのだが、これは、「カポタストをギターの2フレットにつけてくださいね」という意味である。
参考価格は1000~2000円。上に載せた「SHUBB」というメーカーは有名で評価も高い。自分が使っているのは、SHUBB同様に有名な「Kyser」というメーカーのものなのだが、友人の使っているSHUBBの方が使い心地が良かったので掲載している。ちなみに、SHUBBのカポタストのAmazon評価は現在3000件ほどあり、星4.7を獲得している。信頼性の塊。
ギタースタンド (ギターを部屋に立てる用)

ギターを部屋に立てておくための台。スタンドはいらないという人もいると思うが、個人的には絶対必要。
これを買うと、ケースにいちいち収納するのに比べて、ギターを手に取る/ギターを置く のにかかる時間と手間が一気に少なくなる。つまり、練習時間を多く取ることができるし、ギターを手に取る回数も増える。
ギターを楽しく続けるには、ギターを手に取りやすい環境を作ることが大事だ。筆者も、3本掛けのギタースタンドを買って、ギター2本とベース1本をかけておいて常に手に取れるようにしている。この、ギタースタンドの持つ意外に大きな恩恵は、買ってから気づく。
クリーニングクロス (弦とボディの掃除用)

主に、弦とボディを掃除するのに使う。500円程度と安いし、パソコンの画面や眼鏡を拭くのにも便利なので買っておいて損はない。
自分はこれを買って机の横のラックに常に投げ掛けっぱなしにしている。便利。
※以下、追加購入するとよいもの
交換用の弦

交換用の弦。ギターを弾き続けていると弦はいつか絶対切れるので、購入すべし。
9・11・16・24・32・42などと書かれているのは、弦の太さ(ゲージ)を表している。
色々なゲージの組み合わせがあるが、一般的なのは09-42と言われるものと、10-46と言われるものだ。
09-42の方が細いので、柔らかい。一般的に柔らかい方が押さえやすく、弾きやすい。しかし、弦が太い方が張力が強くていい音が出るという声もある。
エレキギターにおいては、最終的には弦の信号を電気信号に変換してから音を出すので、そこまで張力とか音について気を使わなくてもいいように思う。
アコギのスーパープレイヤーになってから、弦のゲージにこだわるくらいでちょうどいい。
ということで、自分の握りやすいと感じた太さのものを選択すると良い。
自分は色々試した末に、09-46という、09-42と10-46のいいとこ取り的なゲージに落ち着いた。機会があったら試してみてほしい。
なお、あまりに弦のゲージを極端に変えすぎると、ギター側の溝と合わなくなって演奏に支障をきたす場合があるので、不安な時は楽器店の店員さんとかギター工房の人とかに相談するとよい。
ニッパー (弦を切る用)
百均のものでいい。でも、弦交換を高速で行える「ストリングスワインダー」とニッパーがセットになった便利グッズがあるので、お金に余裕があるなら是非購入を勧めたい。こういうものである。

これの利便性は凄まじい。昨今話題のミニマリスト諸兄も納得の一品だと思う。
ちなみに、自分は2014年、6年前にこれを購入していたらしい。時の流れを感じる。
(他の紹介品目に関しても購入履歴のあったものがいくつもあったのだが、すべて載せるのも無粋なのでとりあえず割愛する。)

ポリッシュ (本体を綺麗にする用)

ギター本体、特にボディやネック裏などを掃除するための液剤。弦交換の時に一気に掃除をすると気分が晴れやかになる。
フィンガーイーズ (弦のサビ防止+指の滑りを滑らかにする)

指の滑りを滑らかにする効果のあるスプレー。弦のサビ防止にも役立つ。弾きやすくなるので、ライブの前に吹きかける人が多い。
指板につくと悪影響が出るかも…?という意見を目にしたことがあるので、心配な人はクロスを弦と指板の間に挟んだり、クロスに吹きかけたものを塗布したりする形で使用するとよいと思う。自分は一度クロスに吹きかける派。
接点復活剤 (ホコリを飛ばして音が出ない問題を解決する便利グッズ)

ギター、エフェクター、アンプなどのジャック、その他ありとあらゆる接点に吹きかけてホコリ等を飛ばして、音が出ない問題を解決する(ことのある)便利グッズ。
保証はしないが、自分はPC用のメンブレン式キーボードの接点不良を接点復活剤で奇跡的に治したことがある。故障が起きた時のピンチヒッターとして一本持っていると安心。
錆びついたネジなどの締まりを滑らかにして回しやすくするみたいな効果もある。(モノによってはないかもしれない)
レモンオイル (指板を綺麗にする+保湿)

指板を綺麗にする+保湿の効果があるオイル。
具体的には、弦交換の際に指板に塗って、5分程度待つことで汚れを浮かし、それから拭き上げることで汚れを取りながら保湿もできる、
といった具合だ。
レモンオイルとオレンジオイルの二種類がある。レモンオイルの方がさらっとしていて汚れ落としに向いていて、オレンジオイルは粘性が高くしっとりしているので保湿に向いている、といった少しの違いがある。
自分は、たまたま楽器店で買った1000円程度の海外製オレンジオイルをずっと使っているが、特に不便に感じたことはない。汚れも問題なく落とせる。
少々無責任だが、香りの好みで選んでもいいと思う。
ちなみに、購入から6年以上経った今でも7割程度残っていて全然減らないので、謎のお得感がある。レモンオイルを買ってみたい気持ちもあるが、手持ちのオレンジオイルが一向になくなる気配がない…という謎のジレンマを抱えている。
まとめ

これからギターを始めたいという人向けに、5万円でギターを始めるためのアイテム選びを紹介した。
ところどころに、選び方のコツや豆知識的なものも記載したので、機会があればいつでも見返していただけると幸いだ。
おすすめのメーカー・品番については、序盤にあげた表にまとめてあるため、改めてここに再掲する。何を購入するか迷った時は、Amazonで購入するにも楽器店で購入するにも、この表が1つの参考になればいいなと思う。
必須アイテム10個
購入品の例(2020年7月執筆時点での価格)
追加アイテム6個
購入品の例(2020年7月執筆時点での価格)
この記事が、誰かのギターを始めるきっかけになったら嬉しい。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
カイノオトと申します。普段はボーカロイドでの作詞作曲をしています。