舞台挨拶から伝わった、クリエイターの「生きた熱量」 について。 /ヴァイオレット・エヴァーガーデン

劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン(VIOLET EVERGARDEN the Movie)の大ヒット記念舞台挨拶が、今日10月31日、京都の映画館で開催された。

ヴァイオレット・エヴァーガーデン公式サイト:http://violet-evergarden.jp/news/?id=141

その模様は、全国の映画館でもライブビューイング形式で中継されていたので、近場の映画館で観賞してきた。

(これは現地参加の方からしたら残念なのかもしれないけれど、)観客からの質問コーナーなどがなかったので、現地の人とあまり変わらない熱量で楽しめたと思う。

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9時ごろの回と12時30分〜の回の2回があり、なんとなく2回目の12時30分からの回を、友人と共に観てきた。映画本編上映の後、舞台挨拶が開催された。(自分は公開3週目くらいに一度観ていたので、映画本編を観るのは2回目だった。)

全てを記すことは、私の記憶力の問題と倫理的な問題よりできないのだけれど、
この舞台挨拶を経て特に印象に残っていることや、自分の感じたことについて、覚えている範囲で記していこうと思う。普段作詞作曲や文章作成をよく行う私という人間に、とても響く内容であったので、そういう内容が中心になる。

覚え書きのようになるので、あまり整った文章ではないと思うけれど、興味のある方はぜひご一読いただけると嬉しい。

kainooto

カイノオトと申します。普段はボーカロイドでの作詞作曲をしています。

(読むのにかかる時間:約5~7分)
(記事の文字数:約3000字)

※本編未視聴の方へ「どの順番で観た方がいいのか?」を紹介

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※舞台挨拶の感想という仕様上いくらかアニメ本編や劇場版のネタバレを含むので、もしまだご覧になっていない方はぜひ作品をご覧になってから本記事の次項以後をお読みいただけると嬉しい。すでに劇場版をご覧になっている方は、この項を読み飛ばして次項の本題に進んでいただけるとありがたい。

ここで、本編未視聴の方向けに、ネタバレなしで、オススメの視聴順を書いておこうと思う。

(2020/11/6追記:より詳しく未視聴の方へのおすすめの視聴順番をまとめた記事は下記)

https://note.com/kainooto/n/n13ef71ccd50c


ネットフリックスで全13話、SP(4.5話?のような位置付けだったと思う)、劇場版(永遠と自動手記人形)が公開されているので、

(ネトフリ)1-13話→SP→劇場版 永遠と自動手記人形
→(映画館)劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン

の順に見ると、全てすっきりと見終えた状態で映画館に向かうことができると思う。


ちなみに私は、これまで本編未視聴だったので、この映画公開に合わせて友人に↑の視聴順がいいらしいと聞き、徹夜で全て見る事に決めた。夜の方が外界からのノイズが少なくて集中できそうと判断したが、その判断は正解だったと思う。

ネトフリで観れる分のものを全て見終えた結果、その時の自分を端的に語ると、感情の揺らぎというか情緒がすごい事になってしまった。今公開されている劇場版を観ない事には自分の日常に戻れないような、そのくらいの衝撃をくれた作品だった。

夜通し全部観て、その勢いのまま真昼の映画館に向かい、1度目の劇場版を観る、という流れだった。その間、12〜14時間くらいだったが、これまでの人生中の14時間ではおよそ感じることのできないような感動を知ることができ、観てよかったなと思っている。

改めて、本編未視聴の方は、ぜひ、

(ネトフリ)1-13話→SP→劇場版 永遠と自動手記人形
→(映画館)劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン

の順でご覧いただくとよいと思う。

では、本記事の本題、舞台挨拶についての話題に戻る。

はじめに – 舞台挨拶概要

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登壇者は5名。左から、
音響監督:鶴岡陽太さん
ヴァイオレット・エヴァーガーデン役:石川由依さん
ギルベルト・ブーゲンビリア役:浪川大輔さん
監督:石立太一さん
音楽プロデューサー:斎藤滋さん(司会進行)

だった。自分は京都アニメーションの作品を幾つか観てきているので、特に鶴岡さんと石立さんの名前はこれまで何度も目にする機会があったのだけれど、実際にお姿を拝見するのは今回が初めてだった。(斎藤さんとキャストのお二人についても同様に、存在は知っているが実際には見たことがない、という状態だった。)

初めて観た雰囲気は、
鶴岡さんは少しおっとりとした印象。
石立さんは(自分がかつて観た新海誠さんの雰囲気にも似た)優しさと冷静さが同時にあるような印象だった。
そして、お二方とも、何かオーラのようなものを画面越しに感じる、凛とした立ち姿だった。

キャストのお二人は、さすが役者を生業としているなと感じさせるような、堂々とした立ち振る舞いだった。

また、制作スタッフ(音楽プロデューサー)の斎藤さんが司会だったこともあって、丁寧に、そして和やかに、舞台挨拶は進んでいった。

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これは、舞台挨拶全体を通して感じたことなのだけれど、キャストの方々とスタッフの方々で醸し出す空気感が違っていて、
特にスタッフの方々は、普段人前に出られる仕事ではない分、いい意味で生の言葉が聴けたような印象だった。
丁寧に少しづつ、現場で編み上がっていった経験から成る言葉を発してくださっている印象だったので、とてもいい公演を観ることができたなぁと感じている。

これからは、制作過程で生まれた想いを掬うように紡がれた、それらの言葉の中からふたつの言葉について記していく。
(音響監督の鶴岡さんの言葉の中で特に印象深かった言葉をひとつ、監督の石立さんの言葉の中で特に印象深かった言葉をひとつ、それぞれ取り上げて、紹介していこうと思う。)

私の印象に深く残った、2つの言葉について

音響監督:鶴岡さん「この作品は錆びつかないと思うので、永く愛されていってほしい。」

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「最後に、作品やファンの方々への思いについて一言」のようなコーナーで発された言葉。何度か言葉のつまることもあるなか、この一節はスピード感のあるしっかりした語気で自然と発された印象だったので、特に深く記憶に残っている。
「錆びつかない」というスッと出てきた言葉から、作品に絶対の信頼と自信を抱かれているのだなと、感じることができた。自分も、鶴岡さんのような仕事ぶりをいつかできるようになりたいと、そう思った。

制作を経て、幾度と佳境を越えてきたような貫禄を。
音響にかける想いや熱を、確かに感じる一節だった。

監督:石立さん「ヴァイオレットには、性別とかを超越した美しさがある。」

これも前項と同じく、最後のコーナーで発された言葉だった。

自分も、アニメ本編や映画を観て、「とても純粋な、人としての美しさがある」と感じていたので、監督からこの言葉が出てきたとき、すっと咀嚼することができた。本当にそうだよな、と。

人間としての美しさ、
言葉や、言葉の意味さえも超えるような美しさを、アニメーション作品は静かに語ってくれるのだなと。
改めてアニメーション作品のことが、京都アニメーションのことが、ヴァイオレット・エヴァーガーデンのことが好きになった。

自分の目に映るヴァイオレットは、俗世的な何かに縛られずに生きているように見えた。両手は失っているものの、彼女なりの「自由」を全うして生きているように見えた。

その姿は美しく、

そして、情報の溢れた現代を生きる自分と対照的に映った。

偶然か必然か、最近の自分と作品とが重なって見えた話

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これは私事だが、

昨日、自分は、普段使っていたインスタグラムのアカウントの更新を停止した。プライベートな目的で使っていたものだったので、音楽活動等とは一切切り離されたものだった。

なぜやめることにしたかは一言で説明できないが、インスタグラムを使わないことで、他の部分での活動により打ち込めるようになれるかもしれないと感じたのが理由の一つだ。最近この作品を観たことも相まって、時間と、意志力を注ぎ込む先を絞ろうという気持ちが強まっていたのかもしれない。

ヴァイオレットの言葉を借りるなら、「伝えなければ、伝わらない」。もっと開けた場所で、もっと社会に触れて生きて行こうと、そう思っている。

情報の奔流を生きる中で、あえて、自分から情報を遠ざける決断をした。

そのタイミングで、幸運にもこの作品と舞台挨拶を観ることができたので、

改めて、これから自分がどう生きていくか、どう生きたいか、何がしたいのか、考えるいい機会になった。

おわりに

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劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデンの本編および舞台挨拶を観た感想を記した。確かな熱意と、作品への あい を感じることのできる、素晴らしい舞台挨拶だった。

登壇者の方々、作品に携わった全ての方々、本当にありがとうございます。


また、この作品を見て、今この時代を生きる自分が何を思い、どういう行動を起こしているのかについても記した。

自分は大した人間ではないが、それでも、こうして文字を紡ぐことで誰かの目に留まることができたら。ひいては、誰かの役に立つことができたら、嬉しい。

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ここまで読んでいただき、ありがとうございます。

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カイノオトと申します。普段はボーカロイドでの作詞作曲をしています。

この記事を書いた人:kainooto